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真明魂 師範ブログ 空手歴史(7)  「スポーツ化で薄れたもの」

「スポーツ化で薄れたもの」

空手を普及させる為に、
体育的な空手を考案した、
首里手の大家である
糸洲安恒が晩年に残した遺訓
とも言える「糸洲十訓」の
第一に、「唐手(空手)は
体育を養成するだけではない。
主君や親の為に命を惜しまず、
義勇を持って公に奉ずる為の
ものであって、
決して一人の敵と戦う為の
ものではない。
従って、万一盗賊や乱暴者に
出会った時は、なるべく相手
の攻撃を外すべきである。
決して拳や足を使って
人を傷つけてはいけない。」
糸洲安垣
那覇手の大家である
宮城長順の遺訓は、
「人に打たれず、人を打たず、
事なきをもととするなり」

現在の空手は、
糸洲安恒から
「ノンコンタクト系
(寸止)空手」が生まれ、

宮城長順から
「フルコンタクト系
(直接打撃)空手」が
生まれました。

現在の空手の祖先である
二人が共通して、
後世に残した空手の精神が
「人に拳や足を使って
攻撃してはならない」
そして「他人と競うもの
ではない」です。

空手のスポーツ化によって、
大切な先人達の精神が
薄れてしまい、空手が
殴る蹴るの打撃系の競技へと
変化してしまい、
型(形)は、動き(体育的な動作)
や感情を誇張して見せる
芸術的な競技へと変化して
しまいました。

私も若い頃は、殴る蹴るの組手が
大好きで、サンドバッグを蹴り、
コンビネーションの練習ばかり
していました。
そんな私に、師匠はいつも
「組手なんか実戦では、
何の役にも立たん、
一対一の喧嘩なんかない、
大抵は数の多いほうが
少ないほうに喧嘩を仕掛ける
ものだ!
型をやれ!
一度に多人数を相手に対処
できなければ意味がない、
型には多人数を相手に対処する
術理が隠されている!
型の稽古を沢山やり、
隠された身体操作を身に付けた
者だけが、本物になれる」と
よく教えて下さいました。
しかし、当時10代後半
だった私には、
師匠の真意を理解できませんでした。
型の中に、組手競技で使える技が
無いと思っていたからです。
師匠の真意を理解するのに
20年以上もかかってしまいました。
空手の型には、素晴らしい精神と
人間学とも言える、優れた身体観察の
英知が凝縮されています。

現在の空手の祖先とも言える、
糸洲安恒、宮城長順の両師が
遺訓として弟子達に伝えた
「決して人を打たない、
そして人から打たれない空手」を
真明魂は、現代に蘇らせて
未来へと伝えて行く決意です。
肉体(体)は、年齢と共に劣化し、
やがて消滅しますが、
魂は永遠に不滅です。
空手の真実の「心体技」の完成と、
空手を完成させた先人達の精神を
未来へと継承させることを誓い、
空手の型に隠された極意秘伝の
術理を日々探求して行きます。

【真明流アカデミー】真明魂
知多半島の阿久比町を中心に
空手教室をやっています。
武術の極意秘伝の身体操作を
研究開発しています。
3才から60才代まで幅広い年齢が
空手を楽しんでいます。

真明流合氣空手術 
総師範 飛龍(ヒリュウ)

真明流アカデミー 
事務局 0569-59-0652

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